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丹羽設計の住宅新保の家

新保の家

設計:2013年6月~9月
工事:2013年11月~2014年3月
構造:木造2階建て
敷地面積:121.46㎡
延床面積:90.87㎡

50代の二人が住んでいた家を老後に向けて建て替える計画です。元の家は建売住宅を中古で購入したもので、せまい進入路部分をのぞいて四方を他の住宅に囲まれた敷地でした。普通に建てると窓の外は隣の家ばかりとなる立地条件だったので、家の中心に吹き抜け状の明るく広い階段室を設け、それに面して各部屋に窓を設けて広く感じさせることで、囲まれた敷地でも開放的で広々と感じられる家を実現しました。

28坪ほどの小ぶりの住まいですが、玄関を入ると広いタイル土間があり、家の中心の広い吹き抜け階段へつながることで、広々として大きな家に住んでいるように感じます。階段は歳をとっても上がりやすいよう、ゆるやかな勾配としました。2階に上がると斜め天井で広く感じるリビングがあります。キッチンは、においが気になるからとのことで、今回は別の部屋としてガラスで見えるようにしました。

LDKから吹き抜けの渡り廊下を渡ると寝室1です。住み手の方の要望でベンガラ調のシックな赤い壁としました。杉板張りの斜め天井やブラウン調の畳コーナーと合わせて個性的な部屋となりました。1階の寝室2は、もののない暮らしが好きなもうひとりの住み手の方に合わせて、シンプルな部屋としました。板張りの床と天井に合わせて珪藻土の白い壁と大きめの障子のある簡素なお寺の宿坊のような部屋となりました。

外観は予算に合わせてカラーガルバリウム鋼板張りですが、内部は木の無垢材のフローリングや杉板の天井、珪藻土クロスなどの自然素材を用いることで、質感が高く飽きがこないだけでなく、時が過ぎると味が出てくる家になったのではないでしょうか。

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