CO-DESIGN 共に、デザインする。

丹羽設計の施設・ビルダイヤ工業本社

ダイヤ工業本社

構造規模:鉄骨造 4階建
敷地面積:9989.44㎡
延床面積:3289.22㎡
設計期間:2013年4月~2013年9月 
施工期間:2014年2月~2014年9月

医療用製品を作っている会社の本社屋の新築です。施工会社を指名の提案コンペがあり、蜂谷工業株式会社とチームで応募して選ばれました。蜂谷工業一級建築士事務所が統括し、丹羽建築設計事務所がデザインや構造などを担当して実現しました。

3階・4階に本社機能があり、1階にショールームを兼ねた店舗と製造ライン、社員食堂も兼ねたカフェがあり、2階にはテナントでスポーツクラブが入っています。

設計コンペの要項がよく検討されており、会社のビジョンを示した理想的なものでしたので、提案にも自然に力が入りました。要項をいい形にまとめていくと同時に、足りないものを付け加えていく形で設計が進んでいきました。クライアントも熱心だったので、5か月程度、10日に一度の間隔で打ち合わせを続けました。テナントのスポーツクラブも早い段階で決まったので、意見を設計内容に反映できてよかったと思います。

1階のエントランスホールを入ると各階をつないで見渡せる4層の吹き抜けがあり、ホールの中央に受付カウンターがあります。道路に面してカフェとショールームを兼ねたショップがあり、ショップに面してガラス張りの製造ラインが見えます。エントランスホールからエレベーターで3階4階の本社オフィスに向かいます。4階にも受付カウンターがあり、打ち合わせスペースや社長室などがあるとともに、セミナーなどにも使える多目的ホールも備えています。打ち合わせスペースは社長さんの意見で、小さな部屋を設けるとそれにしか使えなくなるので、広いオープンなフロアをパーティションで仕切り、フレキシブルに使えるように設えました。3階は社員の執務スペースで、間仕切りのないオープンなオフィススペースとなっています。OAフロアも備えて、できるだけ将来の変化にも柔軟に対応できるよう心掛けました。

スポーツクラブへは、1階の入り口からスロープのようなゆるやかな階段を上ってアプローチします。2階には受付、更衣室・浴室、スタジオと広いトレーニングスペースがあり、外に出て周囲の回廊をウォーキングもできます。スロープを下りると、芝生の広場に面したスタジオがあり、芝生も使ってヨガなどもできます。

内部はシンプルなデザインですが、窓枠(額縁)に無垢の木を用いて、温かみのある雰囲気としました。外部はコストを抑えながら印象的な外観にするために、大きな庇の外にアルミなどのルーバーを設けて、ALCのローコストな印象を消しながら未来的なデザインとなるよう工夫しました。

50周年の記念に建てられた新社屋なので、NEXT50も発展を重ねて、100年企業につながっていくための一助になればと願っています。